怖いから延期します。

ギャラリーオマドーンは4月に続き、5月の営業を休止し、展示を延期させていただきます。

「私たちはあなたのために職場(病院)に残りました。あなたは私たちのために家にいてください」
 
 3月になり、4月の展示期間中に予定していた、小規模のイベントをどうするのか迷っていた時、上記のメッセージに出会い、とりあえずイベントを中止しました。
  「私たちにも家族がいますが家にいることはできません。休暇はないんです。責任を持って家にいてください。私たちを助けてください。お互いに助け合いましょう」という世界中で今も発信し続けている、最前線の現場で働きつづける医療関係者たちからのそのメッセージに、改めて心底感謝と底知れない恐怖を感じ、作家と展示公開の可能性について何度も話し合い、4月、5月の延期を決めさせていただきました。
 6月以降については焦らず慎重に、判断していきたいと思います。
 ご迷惑などおかけするかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。

                           感染(うつ)るのが怖い
                           感染(うつ)すのが怖い
                           誰もひとりではないから
                           これが序章となってしまうまえに
                           もっと恐れなくてはいけないのかもしれない
                           こころ と あたま で

 

                    G.オマドーン

感染力

落ち着いて怖がる勇気

柔らかく動かない勇気

それを感染拡大させたい

 

ジューン・カノン

 ジューン・カノンという作家は多くのそれに漏れず偏執的である。そのくせ的を絞ることが出来ない。彼方へ此方へと、妄想の蔓は伸び放題。存在するもの全てに可能性を感じ、いつも落ち着かない。作品にサインを入れた途端、破滅的な衝動を抑えるのに苦労するタイプ。それでもやはり、鬱積する日々は老廃物のように放出しなければならないらしく、なるべく身近なもので、手早く安易にそれは行われる。そもそも作家というのも怪しいのだが、これ以上に都合の良い言葉が見つからない。

 この猥雑な展示は「日の丸=ボタン(スゥイッチ)」を出発点に派生した、あるいはひねくり出したイメージの見せしめに過ぎない。感動や賞賛は必要なく、ジューン・カノンはむしろ笑いを乞うピエロに近いモノかもしれない。

 …という概念。国籍などは追々。